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おバカ正直というか、巨大与党の頼りというか、与党幹部が「なあに、とにかく法案を通しておいて、あとで修正すれば、いくらでも思い通りになる」と本音を口走った。
その上元々、口が軽いというか、本音を漏らすことでは人後に落ちない麻生外務大臣が立法府のことに口を挟んで「民主党案の丸呑みでは、とても国際条約を批准できない」と、与党の下心、子知らずみたいなぶち壊し発言をしてしまい、民主党のO代表が言うところの「こんな法案を通しても一文の得にもならない」が正論となってしまったのだ。
かくて主戦場は次期国会となったわけだが、危ない、危ない、政府与党の本音はこれで見えてきたし、民主党は丸呑みと聞いた途端にオタオタ、グラグラしてしまったのだ。
この国はこんな政治家しか抱えていないのだから、夏から秋にかけて、私たちは一層、この共謀罪の危険性を粘り強く訴えていかなければならない。
そんな思いを新たにしているところである。
共謀罪がやってくる世間の批判に対してところで、話は遡るが、その第164回国会で、与野党のせめぎ合いが激しさを増すさなかの5月8日、私はテレビ朝日系「Sプロジェクト」の取材で、衆議院法務委員会筆頭理事のN議員(自民党)にインタビューした。
果たして、与党は、この法案をどう考えているのか、世間の批判をどう受け止めているのか、そして、与党の背後で手ぐねひいて法案可決を待っている法務、警察官僚たちの思惑はどうなのか。
ここにインタビューのやり取りを掲載することで、感じ取っていただけたらと思う。
なお、この取材は、民主党が独自の修正案を出したものの、与党がいつ強行に委員会採決をするのかに注目が集まっていたときのものである。
この取材から4日後に与党の再修正案は出されるのだが、この時点では、まだ出ていない、ということをご理解の上読んでいただきたい。
この共謀罪、団体というのが、極めて暖昧じゃないか、市民団体、NPO、そういうものも含まれてくるんじゃないかという危険性があるんですが、どうお考えでしょうか。
N氏:修正案を出したときに、結局、組織的な犯罪集団を対象として、そういう団体を取り締まりますということを、まず第一点に加えています。
さらにそれだけじゃどうしょうもないということで、犯罪の実行に資する行為(後の修正案で「犯罪の実行に必要な準備その他の行為」)をやった場合、本当に、犯罪にいくんだということを立証できなければ共謀罪は成立しないということにしましたので。
一般の団体の皆様は犯罪集団じゃありませんので、私は心配ないと、こう見ています。
O氏:私は組織というのは変質するものだと思う。
じゃあ一体どの時点で、どういう犯罪集団になったのか、これを一体誰が認定して、そう決めつけるのかと、これは誰に委ねるO氏:のですか。
N氏:捜査当局は、一つの判断する機関です。
判所が判断するわけです。
実態的に犯罪を目的にしている集団じゃないけれども、途中で犯罪集団に変わってきたときどうするんだと、こういうことは国会のなかでも議論しました。
議論しましたけれども、それは全体的な総合的判断でいこうかと結論づけました。
やはり犯罪を犯すため、そして4年以上の刑を受けるという事件を起こしそうだということになりますと、これは捜査の対象になりますね。
なりますけど、共謀罪が成立するかしないかというのは、また判断基準は別だということで、共謀罪が成立しないことになれば、捜査は始まったとしてもそこから先へは進まないと、こう私は見ているんです。
O氏:私たちから見ると、「犯罪集団」という規定が暖昧で、じゃあ民主党のように、最初から組織的犯罪集団だと限定すればいいと思うんですが、民主党案のどこに不備があるんですか。
N氏:結局、国際条約で決め、国も国内法を定めますと、ですから取り調べをして送検したあとはありますが、我が4年以上の刑を対象とし、こういう約束をしてます。
そういうなかで、条約の解釈を緩めてしまって、一方でなかなか捜査が及ばないところで犯罪の準備をしているかもしれません。
そのときに全然踏み込めないのか、捜査できないのかということになれば、未然に防止できないじゃないかと思います。
やはり条約は素直な読み方でいこうということが、与党と政府の考え方だということなんです。
慎重に言葉を選ぶN議員。
暖昧な部分は、結局は「総合的判断」にあることがわかった。
続けて、「越境性」に話が進んでいく。
O氏:例えばオウム事件は、実際に逮捕しても、起訴してないというケースが、くあって、結局検挙していながら100程度しか起訴していない。
つまり身柄を拘束するために、この共謀罪というのは極めて便利な法律になってしまう。
とにかく身柄を取りたいということにつながるんじゃないでしょうか。
N氏:捜査手法の問題、ここを心配している人はいっぱいいます。
しかし、それと共謀罪は別だと、私どもはそのように見ております。
皆さんは捜査に対し今までも同じように、500近いろいろなやり方をやってきたと思っているのですね。
しかし、共謀罪そのものの性質と捜査手法のあり方は別だと、共謀罪は純粋な形でいこうと、こういう考え方を持っておりますし、最終的に共謀罪が成立しないような件については、途中で捜査は終わると、こういう見方で考えています。
O氏:でも途中で終わるというときは、すでに身柄を拘束されている可能性はあるんじゃないですか。
N氏:いや、ね。
捜査はやりますけども、これは即逮捕立件ということにはつながらないですO氏:ということは、捜査していて、「ああ、ダメだ」でやめるんですか。
N氏:そういうことになりますね。
途中で当然。
O氏:でも過去の例でいくと、結果は不起訴、起訴猶予になっても、その問、身柄を拘束されているというのはいっぱいあるじゃないですか。
N氏:ありますね。
O氏:そうすると、それをやらないって確約すること、つまり、お前ら起訴できないものは絶対にするなよ、ということを保障するとはどこにも書いてないじゃないですか。
N氏:しかしそれは、捜査することまで制限を加えたら、本に7回も出入りしていたっていうんですよ。
それから国際的に約束をしてですね、相手国でも犯罪になる。
こちらでも犯罪になる。
お互いに捜査協力をしてですね、犯人もお互いに取り調べて、身柄を取れるというような法律がなかったら、これ批准してなかったら、外国はやっているけども日本はやっていませんよということになります。
これでは日本の捜査は国際的な犯罪防止につながらないと。
こういう判断からして条約の趣旨はどうしても曲げないと、考えてきました。
O氏:今おっしゃった、アルカイダが7回もきていると、これは明らかに越境性があると思うんです。
文字通り国際犯罪だと思うんですね。
だとすれば、おっしゃっているように越境性のあるものが必要なんだと、そうすればいいわけであって、なぜそこで国内の万引きまで出てくるのかと。
「国際的万引き」なんてありえないじゃないですか。
N氏:そうですね。
しかし、例えば振り込め詐欺、これも共謀してやっていますよね。
共謀しなくてはできませんから。
こういうもので被害がうんと拡大しています。
これは、越境性の問題はないかも知れません。
ある場合もあります。
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